NEW POST

はじめての少女時代(Yoona編)

b0164695_15214033.jpg
テレビでfrauの編集部の原さんて女性が、「最初はおんなじように見えるかもしれない。だけどあるとき魔法のようにわかるようになる(区別がつくようになる)瞬間があるんですよー」と言っていて、その魔法って表現ただしい!と膝を打ったのだけど、ほんとうにあの瞬間の楽しさは新しい大陸を発見した歴史上の人物の興奮によく似ていると思う(断言)。

少女時代をはじめて知ったとき、そのとっかかりとして、「誰がセンターなのか」ということを見極めようとした私はとても日本人的だったといえるでしょう・・・。それが一向に見えてこないので不思議でした。
テヨンかユナか、と絞ったところで、テパニの危うさ、ソニのかわいらしさ、ユリの端正さに目を奪われるうち一曲が終わってしまう。

少女時代の素晴らしいところに、センターを固定しないというところがあると思います。
チーム編成の段階でひとりひとりに役割を与えているようにみえることからもわかるけれど、ひとりずつ前に出て来てそれぞれに見せ場がある。ひとりひとりの可愛さ、スキルをちゃんと見せたいという事務所の方針を感じます。

例えば全盛期のモーニング娘。のどの曲もどの曲もたった一人にしかメインを歌わせないというやり方は本当に疑問だった。全員がエースというよりは、オーディションに落ちた寄せ集めのアイドルだったのにも関わらず、その中でまた序列を作って人気がある子にしか脚光をあてないやり方が、モーニング娘。を滅ぼしたんじゃないかと思っている(まだあるけど)。
AKBはそれを露骨に(つまりみなさんの声ですよ、出来レースナシですよ、というパフォーマンスをひとつの商業的なシステムとして)やったという点で、まったく評価しないし、それはもはやアイドルではないのじゃないかと思う。

アイドルを作るというのは異なる魅力をいっぺんに受容できる受容体を作るということなのだと思う。
たったひとつという考え方をしないということなのだと思う。
たったひとりを決めるという考えが、戦争につながるんです!だから私たちは、戦争に反対するためにも、アイドルを支持するんです!

b0164695_14301286.jpg
しかし、”少女時代の顔”の役割を担っているのは間違いなくユナでしょう。少女時代というときに思い浮かべる記号の役割をユナが果たしていて、それをメンバーもここちよく支持しているという感じがします。

ユナはよく言えば普遍的な、透明感というのを形にしたらこうなるというような妖精的な女の子。悪く言えば個性に乏しい、まるで、実在しないんじゃないかというはかなさがある。
いわば、全少女の、少女性の代表がユナなのじゃないかというふうに思っています。

b0164695_15213447.jpg上の少女時代の、集合写真をはじめて見たとき、思い出したのが、『ピクニック・アット・ハンギングロック』という映画です。同時に、それ以来ずっと、寄宿舎というキーワードは私の中にずっとあります。

『ピクニック~』は、およそ100年前に実際にあった神かくし事件を描いたものだとされていて、なかなかソフト化されなかったことと、その真相をめぐってちょっとしたカルト映画となっています。
b0164695_15212821.jpg
1900年、ヴァレンタイン・デー。オーストラリアの寄宿制女学院アップルヤード・カレッジの生徒たちが毎年恒例の岩山ハンギングブロックにピクニックに出かけた。昼食後思い思いにくつろぐ生徒たちのうち、岩に登ると言って去った3人の生徒が、忽然と消えてしまい、懸命の捜索にもかかわらず戻ってくこることがなかった。
岩へと導いた(導かれた?)のが、教師が思わず”ボッティチェリのヴィーナスのよう”と讃える少女ミランダ。彼女は「すべてのものにはおわりとはじまりがある」などと不可思議なことを呟いたりする。

たったそれだけの不可思議な映画なのですが、ピクニックの朝、寄宿舎で少女たちが目覚めて顔を洗ったり互いのコルセットをしめあったり、押し花を押したり、タロットカードで占ったり、岩山でねそべったり果物を食べたりする、少女だけの特権的なディーテイルが素晴らしい。
ピクニックに参加できずにひとり寄宿舎で留守番をする体が弱く、ミランダだけを慕うセーラという少女の存在など、なにかしら不穏な思春期的空気に満ちていて、少女が岩の裂け目に呼び込まれてしまうという不可思議な事件をうまく描き出しています。
b0164695_15212631.jpg
ユナを見たとき、ここにもミランダがいた!と思ったのでした。

ああ、私、ホントーっに少女時代で寄宿舎モノの映画が観たい・・・。
少女時代だけが可能にする画というものがこの世にあるじゃないですか?
できればミステリー、あるいはコメディーだといいなあ。
これはいましか撮れないので、どうか誰かはやめに企画して欲しいです。
CDのコンセプトでもいい。その際はヒョヨンはラクロス部の主将でお願いしたい。

『ピクニック・アット・ハンギングロック』オープニング

岩の上で。
[PR]
by chimakibora | 2010-08-12 15:03 | K-POP